Lords of Chaos/ジョナス・アカーランド
ブラックメタルバンド「メイヘム」の黒歴史
知る人ぞ知る悪名高いあんなこんながジョナス・アカーランド監督によって映画化されたという「実話ベース」の部分がヒリヒリと沁みるやつです。
アタイはアカーランドファンなので、映画館で見れなかったぶん1100ポイントをつぎ込んで配信画面にへばりついて観ました。
ちなみにアタイ、お掃除BGMはいまだにメタルなんですが(お料理BGMは違いますから)、子供のころから有線のある暮らしだったせいか(母親が店をやっていたり住んでたマンションが有線つきだったり)身近でBGMのダダ流れる生活をしてた流れで聴いてる曲のバンド名とかタイトルとか、ろくに知らない状況です。
今もアレクサやようつべにお願いすれば、デスやらヘヴィやらひっくるめてメタル流してくれるしね・・・。
ですのでメイヘムも確かに聴き覚えがある気はするんですが、特に音楽記事とか読まないしこのようなスキャンダルはほぼほぼ知りませんでした・・・。
いやこれさぁヒデェ話よね・・・。
まぁゆーたら悪魔崇拝とか社会をディスる方向に舵を切った坊たちの青春ものなんですけど、承認欲求の塊みたいな面々が「しでかす悪事がヤバければヤバイほどマウントがとれる」という状況の中で我こそは!!とエスカレートしていくんですよ。
メンバーもブラックメタルという井の中でゲコゲコしてるカエルの背比べかと思えばキャラにかなりバラエティあって、ヒキガエルおり、ツノガエルおり、ヤドクガエルおり、みたいな感じでアタイごときのしろうと判断でひとくくりにできません。
主人公のユーロニモスは、言葉で虚勢を張るタイプなので悪魔崇拝とか本気でやってるわけでもなくて、あくまでも自己マネジメントに過ぎない的なとこあるんですよね。
でもとあるドン引き案件をしでかしてしまったことにより、ネクロブッチャーに愛想をつかされるわ、本気度の高い実行犯をおびきよせてしまうわで、事態はコロコロと制御不能に陥っていくんですが・・・。
ユーロニモス目線でいくと、いわばドクガエルの威を借りるアマガエルの自滅ですかね・・・。
なのでラストはなかなかせつなかったです・・・・。骨ぇぇ・・・・。
天然でやばいデッド
デッドはまぁ見るからにヤバイですよね。
棺桶ベッドはアタイもちょっと欲しいけど、動物系のアレはさすがにうわぁぁぁ・・・・・と頭を抱えてしまいました。
目が完全にイっちゃってるのは、パパの血をひくジャック・キルマーの上手さなのか・・・。
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それはやりすぎだファウスト
マウントのためにそこまでするか・・・・ってことをしでかします。
まぁヤバい奴ほどヒーロー化するコミュニティにいる以上、そういうことってありえるのかな。
テレビでニュースが流れてボソっと「あれは俺がやった」と自慢をすれば、仲間から「スゲェ!!」ともてはやされる。
怖いなあ・・・アタイはプチファウストが一番どこにでもいそうな気がして怖い。
あくまでも行動パターンの話だけど。
ガチでヤバいヴァーグ
かなり痛いキャラですよね・・・。見てていたたまれないものがあります。
ヴァーグの何がヤバイって、マジなんですよね。
本気で教会を燃やすようなやつがひとたび何かを思い込んだら、もう誰にも止められない。
見た目のモッサリ感がキャラにビンゴで、めっちゃ嫌だしエモリー・コーエン凄いな!!覚えとくよ!!ってなりました。
アカーランド風味
今回は若干、アタイが勝手にアカーランド監督の持ち味のひとつだと思ってるペーソス控えめだったんですが、若手ワッショイキャストが冴えてて、目の保養という点では夜空に花火が打ちあがったまま、時間が止まったような感じです。
やっぱアカーランド監督ねぇぇ・・・スコーピオンズの扱いはともかくとして、豪華おまつりキャストを使って、ヤバイやつらが右往左往すんのを撮るのうまいからね・・・。
しかもミーハー狂喜乱舞のロンゲ男子まつりときたら、もう叩頭三拝レベルのありがたさですよ・・。
ぶっちゃけこれはブルーレイを買って蔵に寝かせば、絶対発酵するはずです。
その横に同監督のスモールアパートメントをそっと添えるなどすると、もう完璧なのではないでしょうか。
「ロード・オブ・カオス」データ
- Lords of Chaos(2018)イギリス・スウェーデン・ノルウェー
監督
- ジョナス・アカーランド
原作
- ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史(ノンフィクション)
キャスト
- ロリー・カルキン(ユーロニモス)
- エモリー・コーエン(ヴァーグ)
- ジャック・キルマー(デッド)
- スカイ・フェレイラ(アン=マリー)
- アンソニー・デ・ラ・トーレ(ヘルハマー)
- ジョナサン・バーンウェル(ネクロブッチャー)
- アリオン・シハール(アッティラ・シハー)
- ジェームズ・エドウィン(マンハイム)
- ヴォルター・スカルスガルド(ファウスト)
- サム・コールマン(メタリオン)
- ウィルソン・ゴンザレス・オクセンクネヒト(ブラックソーン)