映画に出てきたお気に入りの殺人鬼ピックアップその2
まぁ日ごろ見ている映画が映画だけに、このコレクションはなかなか尽きないものがあります・・・。
今後も時々放出すると思います。
苦手な方には、ごめんちゃい・・・。
ジャン・パティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)
パフュームある人殺しの物語(2006)
殺人鬼コレクションの中でも、ベスト50に入るほど好きです。
ジャン・パティストの香りにかける執念の深さと、行き過ぎた求道。
彼は満ちることのない空洞を埋めるかのようにがむしゃらに香りを手にいれようとします。
これと定めた香り、それは体臭。
体臭という原料を手に入れるには、殺す以外に方法がないからそうするんです。
その行為はある意味求愛ですらあります。
つまりジャン・パティストは殺人者というより、愛の収集家なんですよ・・・。
それはともかく、この行動の原動力や衝動の熱量は、リアル世のいろんなものに置き換えることができるなぁと感じたとき、この映画は私にとってファンタジーではなくなりました。
あとアタイ香水が好きなので、ジャン・パティストの調香をかいでみたくて仕方ない。
ジャン・パトゥとかジャック・ゲラン、エルネスト・ボーより凄いんだろうなぁ、と思うとね・・・・。
実在しない香りでさえそう感じる威力があるんだから、やっぱあんなせつないラストより、香りでサックリ世界制服しちゃえば良かったのに~。
ちなみにヒロインはレイチェル・ハード=ウッド。
この時の美しさはただごとじゃなかったね!
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ハリー・パウエル(ロバート・ミッチャム)
狩人の夜(1955)
フォロワー様に教えていただいた映画でございます!
白黒の古い映画だったんだけど、怖いおとぎ話のように、ゆっくり身の毛がよだちます。
しかも異様に美しい!!
お話はエセ伝道師であり未亡人狙いの殺人鬼だった男が、お金目当てに子供たちを追い掛け回す、みたいなの。
子供は闇夜にボートに乗って逃げるんだけど、殺人鬼もカポカポ歩く馬に乗って、ゆっくり迫ってくるんです。
今時の映画ではみかけないその「間」みたいなのが逆にすごくフレッシュで、じんわりとした闇にじっくりがんじがらめになっていくような感覚でした。
んでね!
なんといってもロバート・ミッチャムの愛されフェイスが、ハリー・パウエルという男の深い闇をとことん不気味にバックアップしてるんですよ!
あのとろんとした目元がヤバいんですよ!
なんか目が合うたびに得体の知れない空虚さにこっちまでひたひたと湿気ちゃう感じよ。
あ~~~~やだやだやだ、けどぶっちゃけ嫌さが増せば増すほど、魅力を感じてしまうんです。
んもうこの現象に名前をつけたい。
トム・リプリー(アラン・ドロン、マット・デイモン他)
トム・リプリーが出てくる映画
太陽がいっぱい(1960)→アラン・ドロン
アメリカの友人(1977)→デニス・ホッパー
リプリー(1999)→マット・デイモン
リプリーズ・ゲーム(2002)→ジョン・マルコビッチ
リプリー 暴かれた贋作(2005)→バリー・ペッパー
リプリーは、そもそも詐欺師なんですよね。
でも自分の目的を遂げるための手段としての殺人を、躊躇なく行う冷酷さは押しも押されもせぬ殺人鬼のもの。
だからといって、リプリーに感情がないわけじゃないんですよね。
ちょっとした優しさとか、弱さを見せる時があって、そこがまたいいのです。
出会った知識をどんどん自分のものにして、生来の品のなさを、借り物の品性もどきでカバーしていくバイタリティも魅力です。
ただ、完璧にとりつくろってるわけではなくて、結構場当たり的なことをするんだけど、とっさの判断が早いんですよね。
調べられたらあっさりバレる前科とかついてんのになんだかんだと切り抜けるし。
「太陽がいっぱい」と「リプリー」は同じ話で、「リプリーズ・ゲーム」と「アメリカの友人」も同じ話。
私はまだ「アメリカの友人」を見ることができてないのが残念です。
サミュエル・フラーとか出てるみたいなんだけど。
リプリーの時系列的には、太陽がいっぱい(またはリプリー)でフィリップを殺し、その後暴かれた贋作で結婚し、リプリーズ・ゲーム(またはアメリカの友人)で年をとってもやっぱり贋作で商売をしてて、人間の性根の不変さを突きつけてきます。
ちなみに「リプリー 暴かれた贋作」は、我らがウィレム・デフォーの衝撃シーンもありますので、酒の肴として広くおススメできると思います。
個人的に好きなのは「リプリーズ・ゲーム」
ジョン・マルコビッチはなんであんなにいろっぽいんだろ~。
イチ(大森南朋)
殺し屋1(2001)
イチ最高。