Mais ne nous délivrez pas du mal(1970)
※少女たちは、見た目「美少女!!」・・・・っていうより、ごくふつうの女の子って感じです。
私のトラウマ映画
いわゆる胸糞映画って、私の場合何だろうなぁと考えたとき、あのキョーレツなるセルビアンフィルムやレクイエム・フォー・ドリームなどを差し置いて、真っ先に思い浮かぶ映画がこちらです。
モトネタはピージャクの「乙女の祈り」と同じやつらしいけど、アレンジが違うので別物として脳内仕分けしております。
主人公はアンヌとロール。15歳ぐらいの、ミッション系校の寄宿生なんですが、んまぁ~、悪い子なのでございます。
シスターの目を盗み、ひとつのベッドで二人仲良くふとんをかぶって、モゾモゾとロートレアモンのマルドロールの歌とか読んでいる!!
ええ、ええ、背徳の書ですよね、背徳の!!
それをアータ、思春期の、不安定な時期に!!
そらヤバイことになりますがな!
・・・まぁ私もボードレールとかその時期に読んだわけやけど・・・。
むしろその時期以外には読まないかな、とも思うけど・・・。
ともかくこの女の子たちは、ロートレアモンとかボードレールの影響を、モロに受けちゃっているのです。
ぶっちゃけ、カトリックをとことんコケにして、悪であることを宣言し、サタンに忠誠を誓ったりする。
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■続き
アンヌはブルジョワのお嬢様で、二人の関係において主導権を握っています。
いわばアンヌが軍師でロールが特攻隊みたいなモンなのかな。
男を誘惑し反応を見て遊ぶのですが、脱ぐのは主にロールです。
学校が夏休みに入って、娘にあまり関心がない両親はお屋敷にアンヌを置いて旅行かなんかにでかけます。
これで、二人が存分に羽を伸ばす条件が整うわけ。
当然二人の遊びもエスカレートするから、こっからが怖い!!!
アンヌとロールがつるんでそれは楽しそうにいろんな悪さをするんですが、いちばん嫌だったのが生き物がらみのシーンです。
そもそも、ネコが嫌がってるのにこねくりまわすアンヌとか、アタイ的にはめっちゃ嫌!!
なのにそれよりぐぐっと嫌なシーンがあるわけだからマジ鬼畜!
ぶっちゃけ庭師が可愛がってる小鳥たちを、一羽ずつ殺すんですけど、一度に殺さない理由がぞっとする!!
そして、小鳥の死を嘆き悲しむ庭師を見て、無邪気にキャッキャとはしゃぐんです。
もう本当に楽しそう!
ギャーーーやめろ~~~~!!!アタイが卒倒するだろうが!!
というわけで、これ以上はとても書けません。
なんつーか、あくまでも子供の行動ってとこが怖いんですよね。
体は成熟しかけてるけど、幼児体型の部分もあってセクシー未満、特に美少女ってわけでもないのに、それだからこその淫靡なフェロモンがダダ漏れしてて鳥肌ものです。
ラストの衝撃も衝撃だけど、アタイ的にはラストのシーンで、二人クネクネしてるのがおぞましかった。
ともかく、いろんな意味で問題アリアリ作ですよね。
今はこんな映画が出てくる時代じゃないだけに、決してオススメはいたしませんよ!
特に良い子はぜったい見ちゃダメなやつ!
アタイは良い子だから見ちゃダミだった!
だからいまだにトラウマに苦しんでいるのだ!た、た、たぶん。
「小さな悪の華」データ
- Mais ne nous délivrez pas du mal
- 1970年フランス
監督
- ジョエル・セリア
キャスト
- ジャンヌ・グーピル(アンヌ)
- カトリーヌ・ワグナー(ロール)
- ベルナール・デラン(旅人)
- ミシェル・ロバン(レオン)
- ジェラール・ダリュー(エミール)
- マルク・デュディコール
- ヴェロニク・シルヴェール